つい先日、ADHDを持つ夫が神妙な面持ちで

実は、結婚生活に長年疑問を感じていて。
離婚したいと思っているんだ

財産分与もするし君の卵子凍結の費用も出すから
といきなり言って来て、我が家は大パニックに陥りました。久しぶりの発達障害丸出しエピソードだったので、筆者はまんまと踊らされ、あまりのストレスに体を壊したのですが、落ち着いて来たのでこれについて経験談をまとめてみようとおもいます。
専門書には甘っちょろいことしか書かれない、ADHD

ADHDの特徴をネットや本で調べると
- 多動で動き回る
- 集中力がない
- 優先順位がつけられない
- 忘れ物が多い
など、甘っちょろい特徴ばかりが書かれています。これでは「怠けているだけでは?」「頑張れば改善できるんじゃない?」と誤解されてしまうのも無理はないでしょう。
ADHDを持つ夫と丸8年ともにしている妻の立場から見ても、実際のADHDはこんなに生ぬるい物ではありません。なぜ、発達障害が自閉症として障害者手帳が出るのか、実際に支えた方ならよく理解できるほど、非常に厳しい現実がそこにあるのです。
本には書いてない、ADHDのリアルな姿とは?

ADHDをわかりやすくハッキリ言うなら、スペックの低いパソコンです。iOS15の2022年に、Windows95が紛れ込んでいるような感じです。スペックが低くてすぐ熱を持つし、メモリが少ないからすぐ落ちるパソコンのような状態の脳みそが、ADHDなのです。
ADHDの頭の中は常にめちゃくちゃです。脳が多動であるため情報がいくらでも入って来てしまうのに、時間の感覚はないし、優先順位もつけられないのです。
そしてこれは締め切りが重なったり、時間がないのに大きな決断をすることが迫られると、一気にパニックになります。このパニック状態の次に来るのが、
- 脳がシャットダウン。寝る。
- 癇癪で大声を出したり物を壊す
- 思考停止して、ぶっ飛びチケットを発動
このいずれかなのです。
今回、筆者の夫は後者のぶっ飛びチケットを発動してしまった、と言うことになります。
【まとめ】本に書いてない、ADHDのリアルな実情とは
- ADHDの脳は、スペックの低いパソコンだと思おう
- すぐフリーズ、熱を持つ、シャットダウン(寝る)
- メモリが少ないが故、パニックになりやすい
- キャパを超えるとデータが飛ぶ(思考が飛ぶ)
- 極端な結論に飛んでしまう
ADHD夫が、ぶっとび離婚チケットを発動してしまった理由とは?

浮き沈みの激しい夫婦ではあるのですが、筆者はここ3年間はお互い会話をしながらいい関係になって来たと思っていたので、まさに青天の霹靂で倒れてしまうほどショックを受けたほどです。
さて、それでは、今回なぜ筆者の夫は離婚したいとまで言う、ぶっ飛びチケットを発動してしまったのでしょうか。
ここで彼の話を丁寧に聞いてみたことと、これまでの日々を振り返った結果、このような背景に気付きました。
- 夫は日々のストレスを言葉でうまく説明できなかった
- 発達障害特有の、認知の歪み+こだわりにより、事実と思い込みが乖離
- ビザの書類の締め切りが来てパニックになった
- ぶっ飛びチケット発動
という順です。
筆者夫妻は新婚の3年間は毎日激しい言い合いをしていました。しかし逆を言えば、この頃はなんでも言い合っていたのです。この後激しい喧嘩はもう辞めようと決め、穏やかになってきたら、定期的にコミュニケーションをとって話をすることがなくなってしまいました。これにより、自閉の夫が話をする機会がなくなってしまったのです。
もし定型発達の夫婦であれば、思ったことがあればその都度すぐに自分から声を上げることができます。しかしながらパートナーが発達障害を持っている場合、自閉傾向により、自分から声を上げることができません。ここで定期的に話し合いの場をルールで持っていないと、どんどん、気持ちが乖離していってしまうのです。
ADHDにぶっ飛びチケットを発動させないためには?

ADHDがぶっ飛びチケットを発動してしまうのは、ズバリ、追い込まれた時です。
こうならないためにおすすめの対策は、定期的にコミュニケーションをとる時間を必ず確保する、と言うことです。
筆者夫妻はぶっ飛びチケット事件以降、毎週日曜日の14-15時の1時間をコミュニケーション時間と名付けて、グーグルカレンダーで会議招集をセットして、必ずここでいかなることも話すことにしました。都合が合わなくなったら前後にずらしますが、翌週にスキップはしません。
加えて、話し合いでもルールを設けました。何かというと、話をするときにペンを持ち、相手がペンを持ってうちは話を遮らない、と言うルールです。自分が話すことを終えたら、相手にペンを渡して、相手が話し始める、と言うようにしたのです。これには、自分の意見をしっかりゆっくり言う、相手の話をしっかり傾聴できる、というメリットがあるのです。
発達障害のパートナーがいる場合、ルールを設けて、こちら側も合わせてルールを守ることが必要です。骨の折れることではあるのですが、相手と良い人生を送りたいのであれば、こう言った工夫をしながら生活していくことをお勧めします!
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